2024.2.23〜2.25 福島・栃木

2.23

アラームの3分前に目覚める。ことことと準備をして4時45分に家を出た。
始発に乗り、五反田まで出る。そこから山手線に乗り、上野で乗り換えて宇都宮線へ。
クセになってんだ、グリーン車乗るの。
朝ごはんを食べながら、明るんでいく空をぼんやりと眺めた。栃木の途中から、辺りが真っ白になって思いの外早い降雪に驚いた。気付くと宇都宮に7時29分着。
そのまま38分発の黒磯行きに乗り換え。8時31分に黒磯着。次の乗り換えまで少し時間があるので、改札を出て街を歩いた。

 

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下調べをしていなかったので、唐突に素敵建築に出会えて思わずガッツポーズをした。
9時8分発の新白河行きに乗るために少し早めに駅に戻り、凍えながら電車を待った。おかげでボックスシートが確保できた。
薄く雪が積もった景色をぼんやり眺めていると、今を生きているなと実感する。あっという間に新白河に到着。駅のホームで凍えながら電車を待った。9時52分発の電車に乗りこみ(ここでもボックスシート確保)郡山へ。10時31分着。
郡山は昨年の5月にも訪れたので2度目だ。改札を出てビールとおつまみを探して購入。そのまま改札に入り、11時15分発の磐越西線会津若松行きへ乗り込む。

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早めに座っておにぎりを頬張っていたら、ゾロゾロと人が乗ってきて三連休ということを思い出した。それなりに混みあった車内だったが、ボックスシートに座れていたので買ったビールを飲んだ。
高校生の時、汽車の中でビール片手にふらふらしている大人を見て「ああはならないぞ」と思ったのに…気付けば堂々と電車の中でビールを飲むタイプの大人になってしまった。
弁明しておくが、普段からよく飲むタイプではない。旅先で寂しさを誤魔化したり、ふわふわして楽しくしたり、悲しみを飲み込むためにお酒を飲むのだ。
ビールを飲みながらだんだん白くなっていく景色を眺めていた。買ったビール700円もするんです。高いけど美味しかった。満足。
11時58分。目的地の猪苗代駅に到着。改札を出るとしんしんと雪が降っていた。駅のベンチでバスを待った。12時28分、バスに乗り込み長浜まで。猪苗代湖畔。

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13時の遊覧船に乗るためにチケットを購入。

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遊覧船からは靄で磐梯山も見えず、やはりという景色だった。でも良い時間。船内で子供がはしゃいでいた。
30分ほどで船着き場に戻り、そこから天鏡閣へ向かった。

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ご覧の通りの道で、雪に足を取られつつなんとか坂を上った。1人でやべー!!うわー!!とぶつぶつ言っていたら、後ろから人が来ていて少し恥ずかしかった。同じこと前も長岡でやったな。

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雪にもたつきながらなんとか到着。雪大変だけど、美しい。景色が白いと一段と美しく見える。天鏡閣が何かは調べてください。

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じっくり見て元来た道を戻る。

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少し光が出てきて、来た時よりも山々がよく見えた。やっぱり雪って綺麗だ。幻想さが増す。大変だけど。

今からは駅に向かって歩くぞ!と意気込んでバスで来た道を戻っていく。歩道は雪まみれで、残っている足跡の上を必死に歩く。
自転車の跡も残っていて、この雪でチャリを?!?と目を疑った。

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鼻歌を歌いながら歩いていると、1台の車が止まった。
窓が開いて、女性の方が「どこまで行くの?」と聞いてきた。「駅までです!!」と答えたら、「遠いよ!おくるから乗って行きな!」と。
駅まで1時間半くらい歩こうと思っていたので、まさかの出来事に1回断るも結局乗せてもらうことに。

どうやらその人が目的地に車を走らせている時に歩いているのを見かけて、帰りにまだ歩いているから止まって話しかけたとのこと。よく駅まで歩く人を送っていくのよと話していた。
ご飯の心配までしてくれて、食べてないと話したらカバンの中を探し始めた。本当に優しい人。同じくらいの歳の娘がいるという話を聞いたり、会津若松のラーメン屋さんの話をした。別れ際に「旅楽しんでね」と言葉をもらった。
この人の幸せを願わずにはいられない。どうか穏やかに健やかにいられますように…
駅に着いたら、10分後にちょうど電車が来る予定だった。予定より1時間以上早い14時52分の電車に乗り込み会津若松へ。
15時20分着。歩いて喜多方ラーメンのお店へ。オススメしてもらったお店があったけど、14時までの営業だった。また会津若松に行く理由ができた。そういうことだと思う。

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とろっとしたチャーシュー、しっかり味のついた味玉、醤油ベースのスープ。最高に美味しかった。
鼻歌を歌いながらホテルへ。近くの入浴施設のチケットをもらったので、歩いて施設へ。いろんなお風呂があって楽しかった。
夕方の変な時間にラーメンを食べたので、夕飯代わりに近くのスーパーでおかずをちょこっと買ってお酒を飲みながら楽しんだ。
あと酪王カフェオレのアイスが売ってあって、めちゃくちゃ美味しかった。日本酒をがばがば飲んだせいで途中寝落ちしていた。そのせいでなかなか眠れず、、なんとか眠るも1時間おきに目が覚める夜だった。

 

2.24

6時半のアラームより早く目が覚める朝。身支度をして朝ごはんを食べて8時過ぎにチェックアウト。

駅で切符を買ってから、歩く、歩く、歩く。鶴ヶ城へと向かった。
途中、その後に寄る七日町近くを通ったが、あまりに街並みが素敵でまたもや1人でブツブツ言いながら歩いてしまった。本当に素敵なんだ。

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高校生くらいのおそらくカップルであろう男女が、一緒に学校へ向かっていてなんとも言えない気持ちになった。旅先で学生を見ると後ろめたい気持ちが芽生えるのは何故だろうか。
鶴ヶ城に着いて、色々と見て回った。
中でも印象に残ったのは、城に入ったらワタリドリが流れていたことだ。本当に何故。

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城をあとにして、七日町通りへ向かう。今回会津方面へ旅をすることにした理由は七日町の近代建築が見たいからだ。

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ご覧よ、素敵でしょ。ワクワクが止まらなかった。なんて楽しい街歩き。これらを見ながら楽しくなれる人は私と一緒に旅に行きましょう。

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お抹茶とわらび餅。美味しかった。ここは近代建築を利用したお店で、それも込みで嬉し美味しい。

会津若松駅へ戻る。途中赤べこのガチャガチャがあって、思わず回した。獣神赤べこってやつでした。欲しいのは出なかったけど満足。

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会津鉄道へ。11時28分発の電車に乗り込む。駅のコンビニで買ったレモンサワー片手に車窓を眺めていた。段々と白くなっていく景色。窓から伝わってくる冷気。
出発した時は混雑していた電車も会津田島でほとんど人が降りていき、終点の会津高原尾瀬口まで乗っているのは私含め2人くらいしかいなかった。急に車内ががらんとするとやっぱりさびしいけど、そのさびしさが私は好きだ。
13時2分会津高原尾瀬口駅に到着。途中下車のために目的地までの切符を買っていなかったので、駅の窓口で川治湯元までの切符を購入。
駅員さんに何時の電車に乗るか聞かれたので、16時発の電車に乗る予定だと伝える。どうやら、私の乗る区間なら乗車券だけで特急リバティに乗れるらしい。下調べが全然できていないと少し反省した。てなわけで、16時まで電車を待つ予定だったものが、15時17分のリバティに乗れることに。駅員さんとても親切、ありがたい。
それまでは駅併設の施設でご飯を食べることに。ソースカツ丼とビールを頼んで食べた。

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地元の人が店員さんと仲良さげに話しているのを見て和んだ。良い雰囲気だなぁ。早く田舎に移住したい。
ご飯を食べ終わり、駅周辺を散歩した。少しほろ酔いの状態だったので、気分良く、「こころもからだも健やかでありたい在りたいただそれだけ」とデカめの声で歌いながら歩いていた。

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早めに駅に戻って、暖房で暖まりながらやってくる人たちの話を聞いていた。

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15時17分発のリバティに乗り込み、川治湯元まで揺られる。
46分に到着。駅で切符に無効印を押してもらい、宿へと向かう。途中、商店で晩ご飯と晩酌セットを購入。福島を出て、栃木まで戻ってきたことが少し悲しい。

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宿にチェックイン。そのまま大浴場へと。脱衣場の窓がすりガラスになっておらず外から丸見えすぎて1人で笑った。のんびりとお湯に浸かる。疲れがとれる感覚。
売店でアイスを買って部屋に戻って1人晩酌をした。
日付が変わる前に電気を消したけど、上手く眠れず2時半に目が覚めてそこから寝ずに朝。

2.25

6時頃にまた大浴場へ行き、のんびりお風呂タイム。湯治に憧れるなぁとぼんやり考えていた。社会人には予定的に厳しい気もするが、いつかやってみたい。
朝ごはんをササッと済ませて、8時頃チェックアウト。駅まで20分ほどかけてゆっくり歩いた。駅に着いたら、泊まっていた宿の送迎バスが来た。またもや下調べ不足。ま、まぁ歩きたかったから良しとしよう。
旅が終わるという淋しい気持ちと次はどこに行こうかという気持ち半々。

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8時50分発の電車に乗り込む。9時5分に鬼怒川公園駅に到着。ここから歩いて鬼怒川温泉駅まで。
ずっと見たかった鬼怒川温泉の廃墟を見に来た。

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滝見橋という橋から見るとずらっと廃墟が見える。栄枯盛衰。かつてこれらも全て営業していたと思うと現状はやっぱり寂しい。
いつかの栄えていた頃を思ってゆっくりと歩いた。

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ここを抜けると営業中の宿がほとんどになってきて、ちらちら散歩をしている人を見かけた。
The温泉地だなあ。今度は鬼怒川温泉にも泊まってみたい。やりたいことが増えることは幸せな事だ。

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駅に着くとSL大樹が!ラッキー!
もちろん私は乗らないので、下今市行きの電車をホームで待った。いつかSLにも乗ってみたい。あと観光列車も。またやりたいことが増えた。興味ある人一緒に行きましょう。
下今市から今市まで歩いて、宇都宮、大崎、五反田。あっという間に家に着いてしまった。

ひとり旅やっぱり好きだ。ひとりなのは寂しいけど、ひとりだから感じられることがあると思う。寂しさも大事。
ならないと思ったやばい大人になっている気がするけど、いっそのことふざけた大人になろう。

次、どこに行こうか。行きたい場所がたくさんある。

9月16日

今日は恋人の家から少し足を伸ばして遠くへ。
駅のホームで蕎麦を啜ってから、電車に1時間ほど揺られて相模湖へ。パニック障害になってから長時間の電車、満員電車がキツくなったけど、一緒に乗ってもらえれば随分症状はマシになるのだ。本当は電車大好きなのに。中央本線も大好きなのに。
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12時半頃に相模湖駅に到着。木の匂いがするだけで安心する。そんな心。

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相模湖の方へ歩いてゆく。天気予報では曇りになっていたはずだが、しっかり晴れ。日焼け止めを塗り忘れた肌がジリジリと焼ける。
坂を下っていくと水面が見える。私はこんな瞬間が好きだ。ぬるい風が吹いていた。
湖に来たら遊覧船に必ず乗るでお馴染みの私。今回も抜かりなく遊覧船に乗った。

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一周25分。湖畔に大きなホテルの廃墟があって見惚れた。かなり有名なホテルで、場所は知らなかったのでこんなところで出会えるとは。佇まいが素敵だった。

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遊覧船から降りて昭和感漂うゲームが置かれた場所で少し遊んだ。この場所だけ時間が進んでいないような感覚。

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近くのお店でソフトクリームとかき氷を買ってお互い食べた。夏。もう9月半ばだというのに。
少し休憩してから相模ダムの方へ。相模湖大橋を渡って、歩く。橋の上は涼しい風が吹いていた。相模ダムを横目に坂を登る。

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とある橋を目的としていた。橋の方へ下る道はとんでもない坂道だった。
滑らないようにゆっくり歩く。降りづらい段差の大きい階段を降りる。
やっとのことで橋にたどり着く。森の中にある、相模川にかかる弁天橋。
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落ち着く場所だった。
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すごくわかりにくい写真だけど、こんな坂道でした。汗ぼたぼたかいた。
ふらふらになりながらなんとか相模湖の公園まで戻る…
公園で休憩して駅へ。まさかの中央本線が30分遅延、更に中央線、山手線も遅延。
私の家に一緒に帰るだけだったのに、混雑を避けてかなりの遠回りをした。
そんな夏の終わりの私たち。


近況報告。9月から復職したが、2週目で再度休職することに…
パニック障害だけでなく診断名に適応障害も追加されてしまう…
そんなこんなで今日も生きております。とりあえず9月いっぱいまたもや休職です。
ここ連日は会社を休んでこっぴどく叱られる夢ばかり見て落ち込みそうになるけど、鬱屈としたものに心蝕まれないように生きています。抗って生きています。
みんなもどうか無理せずに。

2023.7.10〜7.12 飯田

生きていると始められるのです。旅です。

7月10日
18時までの仕事を終えそのまま特急あずさに乗り込んだ。新宿駅深川めしとビールを買った。
空が明るんでくる時間から旅が始まることが多いが、今回は日が暮れていく中の始まり。予定より少し遅れて上諏訪に21時半前に到着した。

 

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明日からの長距離切符を買い、ホテルへ。風が心地よく涼しかった。
あと、駅の階段を踏み外して足を思いっっきり捻った。両足を。
チェックインしてその日着ていた服を洗濯し、大浴場へ。大浴場ってテンション上がるよね。あると嬉しいよね。
お風呂から出て、その日は日付が変わる前に眠った。

7月11日
朝4時頃目が覚めた。もう一度寝よう寝ようと試みたけど眠れず、諦めてベッドから這い出た。カーテンを開けると諏訪湖が見える。移住したい、移住したい。明るんでいく空の色を眺めながら、じっくり空を眺めるのが久しぶりだと気付いた。

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朝ごはんをささっと済ませ、7時にはチェックアウト。8時過ぎの電車に乗る予定なので、それまで諏訪湖を散歩した。
諏訪湖は今年3月の恋人との旅行で訪れた場所だった。2度目の諏訪湖。風景より恋人のことを見ていたがために今回は存分に景色を味わった。ああ、移住したい。
8時8分発の辰野行きの電車に乗り込む。学生に紛れてボックスシートに座る。学生に紛れて電車に乗るとやはり後ろめたい気持ちがふつふつと出てくる。なぜだろうか。
気付けば電車からほとんど人が消え、辰野に到着していた。8時34分着で56分発の電車に乗る予定。そこまで時間はないが、少しだけ街を歩いた。がらんとした街のようだが、商店街の街頭だったり建物がかつてのにぎわいを感じさせるものであった。しまったと思った。身構えずにふらっと立ち寄ったので少しぐらっときてしまった。電車の時間も迫っていたため、また来ようと思い駅へと戻ることにした。

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辰野を出て、電車は田んぼの間を縫って走っていった。
田んぼの美しい青を眺めていると泣きそうになる。

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なんて窓の外を夢中で眺めていると、気付けば目的の駒ヶ根に到着。
駒ヶ根駅の駅前の雰囲気、商店街の感じ、その奥にドンとかまえる山々、とても好きだ。思うがままに街を練り歩いた。

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旅先おなじみ、その地域のスーパーに行って軽食を購入した。牛乳パンとヨーグルトを買った。この後のロングランに備える。
駒ヶ根11時9分発の電車に乗り込む。ここからロングランが始まる。
終点豊橋には16時16分着。約5時間車窓を眺めていた。景色が変わっていく様をじっと眺める。田んぼも大きな流れの川も、そこにある生活も美しい。

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気付けば豊橋に到着していた。むわっとした空気の中、駅から少し離れた鰻屋さんへと歩く。
妙な時間に訪れてしまったため、今からエアコンつけるからね〜と。うちわを貸してもらってひつまぶしの到着を待つ。お店には私以外お客さんはおらず。店員さんと色々話をして、ひつまぶしをいただく。美味しかった。

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そそくさと豊橋を後にして、東海道本線へ。乗り換えを間違えて危うく岐阜に送られそうになった。ここ最近でいちばん焦った。
浜松行きの電車に乗り込み、鷲津で降車。夕方のラッシュ時といえど、そこまで混雑しておらず。
18時過ぎにはホテルにチェックイン。晩酌セットの調達ついでに浜名湖へ。
ちょうど日暮れ時で、太陽が遠くの山に沈んでいくところだった。静かな水の音と時折聞こえる学生の話し声。夕焼けをぼんやり眺めて歩いた。
太陽が沈んでいくのを眺めるなんていつぶりだろう。空の色や雲の形を眺めることさえしていない。毎日の生活に不足している行為はこれだと思う。
早く都会から逃げないと。長く身を置くことはきっとできない。はっきりと思った。太陽が沈んでいくのを眺められる場所に住みたい。
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浜名湖散歩を終え、スーパーで晩酌セットとアイスを買ってホテルへ戻った。
ホテルの冷蔵庫、まさかの冷凍機能なくてドロドロになったパピコを飲みました。

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7月12日
上手く眠れなくて、早朝に目が覚めてそのまま朝。
朝ご飯をささっと済ませて駅へ。学生に紛れて駅まで小走りした。懐かしいこの感じ。
浜松で乗り換え。ロングシートの朝。浜松から1時間ほど揺られ、島田に到着。
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島田駅、一言で言えば茶!!!炎天下の中ふらふらになりながら目的地へ。それにしても災害級の暑さ。こんな気温の中歩いちゃダメです。
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目的の蓬莱橋に到着。朝の暑い時間だからか誰もいなかった。チケットを買って、橋を渡ることに。蓬莱橋は世界で一番長い木造橋。長さ897.4メートル。

 

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じりじりと肌が焼ける感覚を味わいながら歩く、歩く、歩く。ところどころ木が朽ちかけていて、歩くとミシッと鳴る。それがまあヒヤッとするわけで。風も少し強く手に汗握りながらなんとか渡り終える。展望台で写真を撮って少し休んでから引き返す。

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この炎天下の中、橋の板を付け替える工事のようなことをしていて、大変な仕事だ…とありがたみを感じた。
なんとか渡り終えて橋の近くにあるお土産屋さんでソフトクリームを買って食べた。食べ終わって少し涼んでいるとお店の人が話しかけてきた。その人と20分ぐらい色々話し込んで、またどこかでと言葉を交わして別れた。こんな素敵な別れの言葉があるなんて知らなかった。島田、好きだ。また来たい。

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11時くらいに島田を後にして、11時20分頃焼津着。またもやジリジリ焼けつく日の中を歩いて目的地へ。定食屋さんに入って海鮮丼を食べた。お味噌汁にしらすが入っていてお魚も美味しくて大満足。

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お腹いっぱいになり、寄り道をしながら帰ろうかと思ったけど、あまりの暑さに断念。そのまま電車に揺られ沼津まで。

そこから熱海へ。熱海からはグリーン車に乗って川崎へ。事前にグリーン券を買う余裕が無くて車内で買うためにお金を出してずっと待機していた。が、誰も来ず…。蒲田に16時前に到着して、改札で先のことを申し出て旅完!旅の終わりをごだごだして迎えて、なんとも言えない気持ちだけが残った。

 

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それはそうとして旅から帰ってきて電車に乗れなくなってしまい仕事に行けなくなりました。
またもや精神科のお世話になり、8月いっぱい休職することに。もう少しまともになりたいけど、どこで間違えたのか。そもそも間違いしかないのかも。
穏やかさとか幸せとか贅沢なことは言わないから苦しいことが少しでも減ってほしい。あと早く田舎に住みたい。緩やかな時間の流れに身を置きたい。
みんなも身体大事に。水分補給、塩分補給大事。

ぽっかりと

最近はそれなりに上手くやっています。

近況報告です。少しずつ仕事に慣れてきたし(満員電車には慣れない)、生活のサイクルみたいなものももう少しで掴めそうな気がしている。

 

社会人になってから恋人とほとんど一緒に生活している状態なので、それが精神を安定させる要素になっていると思う。彼は私にとって日々を生き抜くための仲間みたいなところがある。

 

それもあってか、一人の時間があると内省的なことばかり考えてしまう。

それは一概に悪いことだけではないと思うんだけど、自分の場合どちらかといえば自己嫌悪とかそういった良くない気持ちがブクブクと肥え太るだけになる。ある程度のところで歯止めが効くようになれば良いんだけど、どうにもその思考の操作が難しい。

 

私の後ろにはぽっかりと穴があいていて、少しでも後退りするとずるっとそのまま滑り落ちていく。そんなような感覚が最近はずっとある。二度と滑り落ちたくないなと思って必死にしがみついて生きている。

 

私には何かに縋りついて救われた記憶がある。この記憶さえ大事に守り続けられるのであれば多分大丈夫。おそらく。

ちょっと雲行きが怪しくなった時の、扱い方守り方も少しずつ学んできた。ちなみに私は雲行きの怪しさを感じると、燦々やよすが辺りをたくさん聴くようになる。爛漫の「自暴自棄よりも早く走るしか明るい部屋はないんだよ」は言葉が擦り切れるほど繰り返し繰り返し頭の中で唱えている。

 

 

この話に特にオチはない。なので最後に最近撮ったお気に入りの写真でも見てくれ。可愛い漬物入れ。

皆も生きていると色々あると思うけど、絶対に無理せず、そして自分を大事に。

 

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私の知っている、細かなことさえも知っている場所が変わっていく。それを実感すると、自分がどの街にも属せずに宙ぶらりんでいるような気がする。

歩いた街にも属した街にも穏やかな時間が流れているといいな、と満員電車の中で想っている。

 

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(2017.9.23 白木谷)

 

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(2019.11.29 笹方)


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(2020.4.14 大栃)


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(2020.12.20 大豊)



 

撮影した日時と場所、記録されるのスマホの便利なところ。

2023.5.3-5.5 東北

5月3日

 

朝4時起床。5時に家を出た。いつもの如く一人旅が始まる。上野からグリーン車に乗って水戸へ。

8時ちょうどに水戸着。ずっと見たかった配水塔へ。水戸の配水塔はとてもキュートな見た目をしている。非常に可愛い。愛らしい。

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配水塔を見に来たが、あくまでも水戸は通過点に過ぎない。駅に戻り9時9分発、いわき行きの電車へと乗り込んだ。電車は徐々に海沿いへと。嫌になるくらい晴れていた。ボックスシートにひとりでのんびりと座っていた。通路挟んで向かいのおばあちゃん達の訛りが可愛かった。

10時48分いわき着。福島入りを果たす。東北はまともに行ったことないのでほぼ初東北。(11月に新潟へ行った時、少しだけ山形に行ったのでほぼ初東北というわけです…)

次の電車まで少し時間があったので、街を赴くままに歩く。

 

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12時14分発、原ノ町行きの電車に乗る。目的地へと。

 

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12時57分、富岡駅着。ここから隣の夜ノ森駅まで歩く。富岡駅の周囲は新しい建物か、何も無い土地。海沿いの道路からは福島第二原子力発電所が見えた。

海沿いを離れて国道6号を歩いた。車は走っているが、歩いている人がいない。富岡を出てから夜ノ森まで誰にも出会わなかった。歩道には草が生い茂っているところも。今年の4月に避難指示が解除されたばかりだった。

 

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国道沿いの店は無論閉まっているし、12年前のまま放置されていた。国道を外れて、夜の森の街中を歩いた。屋根の瓦は落ちたまま、洗濯竿も落ちたまま、置いてある車のタイヤは空気が抜け切っている。ひとりでいるのが不安になるくらいに誰の気配もしない。時間が止まってしまっているようだった。

 

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夜ノ森駅の前まで来るとやっと人がいて、家の片付けをしていた。この街に帰ってきたい人が毎日を紡いでいける街になってほしい。人と在る街が戻ってこれば良い。また街に時間が流れてほしい。ささやかだが祈りを。

 

16時5分発の電車に乗り、16時38分に原ノ町着。今日はここで夜を過ごす。南相馬市も何回も何回もニュースで聞いた場所。

私の旅あるある、その土地のスーパーに行くというやつをして1日を終わらせた。スーパーの店員さんの喋りが東北に来たなぁと思わせる訛りで良かった。

久しぶりにひとりで夜を過ごした。1日を通して見たものの影響もあると思う。不安でなかなか寝付けなかった。

 

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5月4日

新しい日が始まる。例の如く5時台に目が覚め、朝ごはんを食べて7時半にはホテルを後にした。8時2分発仙台行きの電車へ乗り込む。部活着を着た女の子たちが談笑をしていた。

 

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8時38分坂元駅着。海に向かって歩く。シャツ1枚でも汗ばむくらいの日差しと気温だった。もうすぐ夏が来てしまう。腕まくりをして目的地へと歩いた。

震災遺構の中浜小学校へ。

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この辺りはかつて300世帯ほど家があったらしい。今は周りに田畑しかない。塩害のせいで作物を作れるようになったのも昨年から。どうか幸せや喜びが多くあってほしい。

 

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震災の爪痕を辿るのはここまで。ここから内陸部へと入る。笹かまとビールを買って駅のホームで食べた。電車が来るまで10分も無かったので流し込んだ。11時32分、仙台行きの電車へ乗り込む。岩沼で乗り換えをし、東北本線へ。12時26分槻木着。

阿武隈急行に乗り換える。ここに来て初の第三セクター。旅程を立てた時は全部JRだけで行くつもりだったけど、せっかくならと思って乗ることにした。田んぼを縫って走る電車から遠くに熊野岳(おそらく)が見える。こんな景色の中で生きたい。阿武隈川をぼんやり眺めていると何故だか土讃線の大杉〜阿波池田の景色を思い出した。

 

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12時42分、梁川で乗り換え。福島が近づくと果樹林がよく見られた。甲府盆地の圧倒的な果樹林も好きだが、ここも良い。

 

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福島駅で日本酒を1本買い、14時39分発の郡山行きの電車に乗り込む。景色をぼんやり眺めてお酒を飲む時間が好きだ。

15時26分に郡山到着。人が少なくて建物がぽつぽつとしかない場所も好きだが、地方都市も好きだ。個人的には札幌と長岡と岡山が特に好きだ。郡山も好きになった。

 

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10代前半、郡山の友人に手紙をよく書いた。もう連絡を絶ってしまって今はどこで何をしているかもわからないけれど。あの頃書いた手紙はこの街に届いていたんだと不思議な感覚だった。

街中をジグザグ歩いて、クリームボックスを買ってホテルへ。本当は外でご飯食べるつもりだった。けどそれなりに街が賑わっていたので、ご飯を買ってきて部屋で食べた。人が多いの本当に苦手。

焼きしそ巻き、お酒にもご飯にも合う最高。全国で売ってくれ。もしみんなも見かけたら買ってほしい。美味しいので。とても美味しいので。お酒がすすんで酔っ払って気絶するように眠った。

 

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5月5日

例の如く5時半に起きて朝ごはんを食べてチェックアウト。7時15分郡山発の水戸行き、水郡線に乗り込む。水郡線て言葉の響きが可愛いよね。ずっと乗りたかったので嬉しい。

 

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電車に揺られるのが好きだ。どこへでも行ける気がして好きだ。どこにも着かない電車に乗りたい。ただ運ばれていたい。

旅をすると孤独であることに安心する。知らない街にいると安心する。自分が自分であることに吐き気がする。妥協点も自分なりに見つけた、折り合いもつけた、諦めもついた。上手く生きられなくていいから、大事な人の手を取って生きていきたい。田んぼに反射する景色が美しい。季節と共にありたい。

 

9時50分、山方宿着。街を練り歩く。ここは宿場町。宿場町も好きだ。私、好きなものがたくさんあるのかも。汗をかきながら歩いた。

 

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好きな街がまたひとつ増えた。素敵な道や建物を見た。大事にしたい記憶が増えていくのは嬉しいし、忘れてしまうのは怖い。

 

11時50分の電車に乗って山方宿をあとにした。水戸と土浦を経由して電車は今都内を走っている。

偶然GWがあったから旅に出られたけど、これからはなかなか難しそう。合間を縫って旅をしていこう。生きていれば旅は終わるし、始められるので。

次福島へ行く時は、只見線に乗りたい。あと猪苗代湖と七日町に行きたい。

 

生きるためにまた旅をしよう。