12.3km

3月16日。本来であれば学校の卒業式。行かなかったけれど。どう頑張っても二度と行きたくない場所になってしまった。会いたい人には卒業後も連絡をとるつもりだし、それ以外はもうどうでもいい。家にいるのもなと思って田浦へ足を運んだ。

 

今回の目的は月見台市営住宅を見ること。実態は廃墟化した団地。田浦駅で降りて坂道をのぼっていく。汗ばむ気温にもう春だということを認めざるを得なかった。花々は咲いて鳥も鳴いていた。もう春なんだなあ…気付けば3月中頃だもんね。

 

 

月見台市営住宅は、のの字をした坂を登った先にあった。急に人の気配がしなくなった。来ては行けないところに来てしまったような気がする。静かなわけじゃないけど、とても静か。いつかここに誰かの人生があったかと思うと、後ろめたい気持ちになってしまう。そんなことを考えながらゆっくりと歩いた。

 

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まだまだ坂道をのぼる。十三峠給水塔を見たくて歩いた。大きな建造物が好きだ。近くに野菜の無人直売所があったけれど、何も残っていなかったので無念…と言いながら横切った。

 

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どっちに歩いていこうか迷った時、猫が階段を降りていったので後に続いてみた。猫に道を決めてもらうのも良い。台地というだけあって坂道と階段が多い。あと道幅の狭い路地も多い。なんと歩きがいのある街なのだろう。

 

お腹がすいたのでどこかでご飯を食べようと思ったらパン屋さんを見つけた。私は知らない街の知らないお店でパンを買うという行為が好きなのだ。どこで食べるか迷っていたら"田浦梅の里"の看板を見つけたので行くことに。この時、私は完全に油断していました。とてもとてもきつい階段を延々と登る羽目に。長時間歩く体力はあれど、坂道や階段はすぐ疲れる。1人でうわー!舐めてた〜!!まいった!疲れた!とでかい声出してなんとか上がりきった。

 

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ベンチに座ってパンを食べていると猫ちゃんが来た。1日2回も遭遇できるなんてラッキー。色々考えながらご飯を食べた。自分で自分のことダメにしちゃったな〜と思ったけど、少しずつちゃんと前を向いているのでそれだけでいいではないかと。この思考大事。卒業式行かなくて良かったな。

 

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こういう草っ原が広がっているところ、甫喜ヶ峰がすぐ頭に浮かぶ。もう3年くらい行ってない。幼少期の夢によく出てきた場所。知らない街を歩く時、懐かしさを感じることが嬉しい。だからこそ知らない街をたくさん歩きたい。今までとこれからのため。

 

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その後も電車の時間まで思う存分街を練り歩いた。田浦、良いところだ。

 

12キロ、59階分の段数を歩いたらしい。そりゃ疲れる。横浜の乗り換えまで少しうとうとしようか。